食品ロスを楽しく解決するロードムービー『もったいないキッチン』が8月8日に公開決定!
「食べ物を捨てることは、命を殺すこと」をモットーに、捨てられてしまう運命の食材をおいしい料理に変身させる活動を通して、「食品ロスを楽しく解決」を実践するダーヴィド・グロス。
オーストリアのザルツブルグ生まれでフードアクティビスト(食材救出人)として活動する映画監督のダーヴィドは、10代の頃から食に興味を持ち、料理を学び、大学でジャーナリズムを学んだ後、ゴミ箱ダイバーへ。
それは、夜、スーパーマーケット裏手のゴミ箱から食材を救出し、友人たちと料理して、見知らぬ人たちに無料で提供するというもの。彼らは、その活動に「Wastecooking(0円キッチン)」という名前を付けてその様子をYoutubeに投稿。
すぐに人気を集め、様々な芸術祭や映画祭に呼ばれるようになったのは、人々が食料廃棄に大きな関心を持っていたことの証明だった。プロジェクトは、テレビシリーズになり、映画へと発展して行く。
「もったいないキッチン」は、2017年、前作「0円キッチン」の日本劇場公開のプロモーションで来日したダーヴッドが「もったいない」という言葉に出会ったことから始まった。「もったいない」の国を縦断する、面白くて刺激的な食料救出のドキュメンタリー。
福島から鹿児島まで、4週間1600kmの旅で、ダーヴィドと旅のパートナー、ニキは、様々な「もったいない」アイデアを持つ日本のシェフや生産者たちと出会う。
「0円キッチン」の母のような仏教の伝統的な精進料理を披露し、その精神を体感するための暗闇レストランを開いてくれた住職。野山そのものが食材庫という、82歳の野草料理家のおばあちゃん。地獄と呼ばれる自然の蒸気を使って、滋味溢れる蒸し料理を作る旅館の女将。ねぎ坊主まで丸ごと使って料理をする、福島のフレンチシェフ…。
彼らのとの出会いを通じて、2人は捨てられる運命にある食べ物をおいしい料理に生まれ変わらせる「もったいないキッチン」を日本各地でオープン。食品ロスの問題をおいしく楽しく解決していく。
旅路の途中で、 2 人は「もったいない」の先にある、食品ロス解決のヒントだけではない、たくさんの幸せを見つけ、たくさんの仲間たちと出会う。
「もったいない」は、 元々は仏教思想に由来する言葉で、 ケニア出身の環境保護活動家ワンガリ・マータイさんが、「MOTTAINAI」を世界共通の合言葉として掲げたことで、世界中から注目を浴びた。
単に無駄をなくすということだけではなく、命あるものに対する畏敬の念が込められた日本独自の美しい言葉だ
「世界で生産される食料の 3 分の 1 は食べられることなく廃棄されている」
そして、実は日本でも年間 643 万トン(国民1人あたり毎日お茶碗一杯分)もの食料が廃棄されており、この量は世界の食料援助量の約 2 倍。残念ながら日本の食品ロスは世界トップクラスだ。
30 年後の2050 年には世界人口が 90 億人に達し、食べ物が足りなくなると言われている現在、2人の旅は「もったいない」の国日本に、示唆に富んだ解答への道標をたくさん発見させてくれる。
オーストリアからやってきたフードアクティビストが日本を旅しい再発見する、「もったいない」アイデア満載、眼から鱗のドキュメンタリーは、2020年8月8日(土)、シネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺ほか、全国順次ロードショー。
今、変わり行く食卓の未来を見つめるハッピーなロードムービーから目が離せない。
『もったいないキッチン』
監督・脚本/ダーヴィド・グロス
出演/ダーヴィド・グロス、塚本 ニキ、井出 留美 他
2020年 日本映画 95分
http://www.mottainai-kitchen.net/